イベントでの広報活動の大切さをもっと知ってほしい。

土俵に上がるにはまず「知ってもらう」こと

どんなにいい催しをやっていても、どんなにすごい人を呼んでも、そのイベントを知ってもらわなければ全然意味がありません。
「こんなに価値のあることをやっているんだから、人は来てくれるはずだ!」というのは傲慢です。

わたしもイベント主催を始めた当初はそういう傲慢なスタンスでした。

「この場所でこんな素敵なことやってるんだから絶対人来るでしょ!」

来ませんでした。大赤字でした。
なぜなのか?

答えは簡単です。「やっていることを知らせていないから」

イベント企画のいちばん大事なところは「広報」です。イベントの企画が立ち上がってすぐにやらなくてはいけないと言っても過言ではありません。
なぜって、「知ってもらう」というステップがなければ「来てもらう」「お金を使ってもらう」という土俵にすら上がれないからです。

「知っている」人が100人いるとしたら、その中で「行く・お金を使う」人が5人いたら良いほうです。
つまり、100人に来てもらいたいイベントがあるとしたらその20倍以上の人に「やっている」ことを知ってもらわないといけない、ということ。

「形になってから広報」じゃ間に合わない!

陥りやすい失敗が「チラシができてから広報」「中身がしっかり決まってから広報」のような、後手の広報です。

広報は、正直言って何もいりません。
チラシやポスターなんてのも、なくても広報はできます。

「やります!」と決まれば、それを広報すればいいんです。

例えば、広報したい内容が以下だとします。

  • 上田のまちなかのどこかで地図作るイベントやります
  • 会場と日程決まりました
  • 時間は何時からです
  • 誰々さんをお呼びすることになりました
  • おやつはXX製菓さんのシュークリームです

後手の広報は、この全ての項目が決まり、大筋が固まってからでないと広報ができません。
そのため、準備期間は3ヶ月以上あったにもかかわらず、広報開始が当日の15日前、なんていう事態になりかねません。

効率の良い広報は、決まった項目からどんどん広報してしまうこと。
開催すると決まったら、主催者のSNSアカウントを用意して、開催することだけでも広報してしまう。
その後から、どこでいつやるかが決まったら広報する。
ゲストが決まったらまた広報する。

これが効果的なのは、情報を見る回数と期間が長くなることはもちろん、一つの事柄が完成に近づくにつれて期待度を高めることができるからです。
決まっていないことを想像させ、どうなるんだろう?と興味を持ってもらうことで、「知ってもらう」だけでなく「次を知りたくなる」という気持ちを持ってもらえるんです。

普段使わないSNSにも目を向けてほしい

地元の話をすると、わたしが住む長野県上田市のイベントの多くは、ネットの広報は傾向としてFacebookで行われていることが多い気がします。

市の広報や新聞・チラシなどは影響力が大変大きいので別の話として、SNSを使った広報はなるべくたくさんのチャンネルを使って行ったほうが良いです。

というのも、Facebookしかやっていない人、Twitterしかやっていない人、Instagramしかやっていない人という層が一定数いて、それぞれ自分が使っていないSNSの文化にはまったく触れない事が多いからです。
触れようとしても使い方がわからなかったり、情報に触れる前に「登録しないと次に進めない」などの画面が出てきたりするので、知りたいと思って調べようとしても心が折れてしまいます。

発信しているにもかかわらず伝わらないのはとてももったいない。
なので、広報をするような場合は、普段使っていないSNSでも、なるべく同時に同じ内容を発信できるしくみをつくったほうがいいです。
より広く情報が伝わり、どのSNSを使っている人でも「知りたい」というときに情報が伝わる、広報としてきちんと役割を果たす使い方ができるようになります。

もうひとつ効果的な根拠として、人は「同じ内容を、3箇所以上の別の場所から聞くと記憶に残りやすい」ということも挙げられます。

広報が成功すれば8割成功したようなもの。

まずは、「いいことやってるんだから来てくれるだろう!」というプライドを捨てること。
どんなに素晴らしいことをやっていても、それをやっていることを知ってもらわなければやっていないのと同じことです。知られていないというのは、無価値であるのと同じこと。

「バズる」ことを期待してはいけません。
広報は小さな積み重ねの繰り返しです。


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