SNSを使った地域イベントの広報を考える①Facebookの特徴と向いているもの
この記事では広報手段としてのFacebookの特徴と強み・弱みについて書いていきます。
その他のSNSについてはこちらの記事をご覧ください:
Twitter LINE
※注意
どのSNSが優れているとか、このSNSはダメだとか言いたいわけではないです。特徴を理解して、効果的に使いましょう、というのが趣旨です。
出刃包丁とペティナイフが用途が違うのと同じです。
SNSにはそれぞれ特徴と長短がある
SNSと一言にいっても色々あります。
日本でよく使われているのはFacebook、Twitter、Instagram。
LINEやYouTube、PixivもSNSです。
最近だとTikTokなどの動画配信サービス、少し前に流行ったのはマストドン、ミクシィなどなど、SNSと言えるものを挙げたらきりがありません。
SNSとはソーシャル・ネットワーキング・サービスの略。
人と人との社会的な繋がりを維持・促進する様々な機能を提供する、会員制のオンラインサービス(IT用語辞典より引用)
のことをいいます。人同士をつなげる機能があるオンラインサービスは、すべてSNSになりますね。
とはいえ、全部が同じではありません。
それぞれのSNSは特徴があり、その特徴を好む人が多く利用しています。
Facebookの特徴
Facebookは、リアルな人間関係の拡張というイメージです。
Facebookが強みとしているのは、現実世界に限りなく近い関係の人同士で、他のSNSと比較すると濃厚なコミュニケーションができることです。
また同じようなジャンル・同じ地域の人には情報伝達をしやすいこと。リアルな人間関係を基礎とした情報伝達(口コミ)の拡散速度がとても速いです。
日記のようなつぶやきから意見を発表できるノート、イベント管理、ビジネス利用、個人メッセージ、グループチャット機能などがあり、Facebookの中で人間関係の管理が完結できることが長所と言えます。
同じ地域にいる人には情報伝達がしやすく、もともとFacebookは社会に対するアンテナが敏感な人が好んで使う傾向があるので、同じ趣味や何かやりたいと思っている人が集まりやすいという特徴があります。
そのためFacebookが発信元のイベント企画は多いように感じます。
逆をいうと、これが弱みになります。
Facebookは現実の人間関係の拡張ツールなので、情報発信をしても現実と同じような人間関係の範囲でしか広がりません。
イベント一覧の検索も自分が住んでいる周辺のイベントしか表示されないため、ある一定の地域から外へ向けての発信はなかなか難しいです。「全国から、世界中から来て欲しい!」というたぐいの広報には全く向いていません。
また、もう一つの欠点。
Facebookのユーザーに多いアンテナが敏感な人はいわゆる「意識が高い人」と言い換えられますが、「意識が高い人」はそうでない人の行動予測がしづらいです。
わたしもそうですが、社会に対してあまり興味がない人や、受け身で日々を送っている人はどのように思考し行動するのか想像するのは骨が折れます。
Facebookはこのサービスの中で様々な機能が網羅されているので、他のサービスを使う必要がなくなります。すると使うのはFacebookだけになり、Facebookの中で起こっていることがすべて、と思いがちです。
またユーザーは「意識が高い人」が圧倒的多数を占めるので、そうでない人は「Facebookでは見かけない」、つまり彼らにとっては「いない」ことと同じになりがちです。
しかし悲しいかな、「意識が高い人」というのは現実世界では多数派ではありません。
世間との価値観のズレはFacebookに限らず、一つのサービスに依存しているとどこでも必ず起こる現象です。Twitterではそれを「バカッター」と呼び、Instagramでは「インスタ蝿」と呼びます。いずれも自分のコミュニティの中の価値観でしかものを考えなかった末についた蔑称です。
そして一度一つのサービスに依存した価値観に慣れてしまうと、他の価値観を受け入れるのに並々ならぬエネルギーを必要とします。
Facebookが向いている広報
以上の特徴を踏まえると、Facebookは近隣住民や既に人間関係ができている人を対象とした告知・宣伝に向いています。
例えばビアガーデン、フリーマーケット、地域の勉強会など。
ターゲットとなるのは不特定多数ではなく、「近くに住む人」「発信者と似たようなジャンルの人」と、さらにその人の口コミによるプラスアルファとなります。
おいでよ上田はFacebookはあまりメインで更新していませんが、一つの理由は「匿名での発信が向いていない」ことです。
Twitterで多数のフォロワーがいるシャープさんやタニタさんも、FacebookではTwitterのようなコミュニケーションはしていません。
Facebookは本名登録することがルールとなっているので、どの情報も「発信元はどこに住んでて何をやっている○○さん」という信頼性があるのが大きなメリットとなります。
わたしは「おいでよ上田」が何者なのかを公表していないため、Facebookでは信頼性に欠ける存在と思われているはずです。自らの正体をおおっぴらにするタイミングはまだまだ先と考えているので、Facebookでの知名度は少しずつ上げていけばいいと割り切っています。
またもうひとつ大きな理由があるのですが、それはまた次の記事でご紹介したいと思います。
【この記事はnoteの再校正したものです】